Slack ハドルミーティングを賢く活用してテレワーク

Slackが2021年にリリースした新機能「ハドルミーティング」をご存じでしょうか?

オフィスで行われていた、「同僚のデスクにフラッと立ち寄り話しかける」というようなコミュニケーションをSlack上で再現できるのが、ハドルミーティングです。

今回は、ハドルミーティングの機能紹介やメリットを説明します。また、利用する際に気を付けたいポイントにも触れているので、導入の検討材料として合わせて参考にしてみてください。

ハドルミーティングとは?

そもそもハドルミーティング(Huddle Meeting)とは、アメリカンフットボールの試合中に行われる短い戦略ミーティング(Huddle)に由来する、短い会議スタイルのことを指します。

あらかじめ日程や出席者を決めて準備するような正式な会議ではなく、オフィスでするような、「ちょっとした気軽なやり取り」をイメージして作られた音声ミーティング機能です。

ハドルミーティングの機能紹介

Slackのサイドバー下部にあるヘッドホンマークをオンにするだけで、同じチャンネルに参加しているメンバーへ通知がいき、参加したいメンバーは同じくヘッドホンマークをクリックするだけでミーティングに参加できます。

画面共有

ZoomなどのWeb会議ツールでは当たり前の機能ですが、ハドルミーティングでは共有する画面を全画面かウィンドウごとか選択することができます。

また、共有した側された側ともに、ペンツールで画面に一時的な書き込みができるので、資料説明などで「ここ」や「これ」といった指さしで会話ができ、伝える際のサポートしてとても便利です。

招待

デフォルト表示は同じチャンネルの参加者ですが、ハドルミーティングの開始後、「メンバーを招待」アイコンをクリックしてユーザーを指定することで、チャンネル外のメンバーを招待することが可能です。

なお、この場合はゲストとして一時的な参加となり、チャンネルに追加されることはないので、安心して招待を送ることができます。

ライブキャプション

話した内容を文字起こししてくれる「キャプション」機能も搭載しており、聴覚障害者のアクセシビリティにも配慮しています。

ただし、2021年10月時点では英語のみで日本語対応はしていません。日本語に対応されれば、会議の議事録作成などにも活用できそうなので、今後に期待ですね。

テレワークでハドルミーティングを使うメリット

ここからは、テレワークでハドルミーティングを使用するメリットについてご紹介します。

気軽なコミュニケーション

ZoomなどのWeb会議ツールではミーティングURLを発行する必要がありますが、ハドルミーティングはSlack上からワンクリックでミーティングを始められます。

チャットの文字だけでは伝えづらい話や、ちょっとした雑談にも気軽に使えるため、最低限のコミュニケーションになりがちなテレワークでも、コミュニケーションの向上に繋げることができます。

カメラ機能なし

一般的なWeb会議ツールとは違い、ハドルミーティングにはカメラ機能がないため、背景や身なりを気にする必要がなく、プライバシーに配慮できます。

また、映像がないことで動作が軽く、音声が途切れるなどもないので、スムーズに会話が成り立ちます。

相手の顔や表情を見て会話をしたい場合は、SlackコールまたはWeb会議ツールを使用しましょう。

 

テレワークで使用する際の注意点

ハドルミーティングは便利な機能ですが、利用する前に知っておきたい注意事項があります。ここでは3つの注意点を説明していきます。

ミュート機能

ハドルミーティングを開催しているのに自分以外に参加者がいない場合、一定時間で自動的にマイクがミュートされる仕様になっています。(電話の保留音のような音楽が流れます。)一度自動でミュートになると、再度他の参加者がハドルミーティングに入ってきてもマイクはミュートのままなので、手動でオンにする必要があります。

ミュート中に喋ると注意表示はでますが、気づきにくいのでミュートのまま話していたということが起こる可能性はあります。また、上司1人が常駐し、メンバーが順番に出入りして1on1を行うというような場面では注意が必要です。

参加人数

ハドルミーティングの参加者数は最大50人です。小規模なチームの情報共有などには問題なく活用できますが、大きな企業や部署の全体会議での活用は難しいです。

また、適切なチャンネルがなくDMで招待を送るという場面で、何人も招待する必要があるときは、Web会議ツールを使いURLを発行したほうが早い場合もあります。

マネジメント

Slackの機能のひとつにステータス機能がありますが、自動で設定されるのは「アクティブ」もしくは「離席中」のみです。ひと目で分かる場所にアイコン一覧がないので、今誰が働いているのかというところが見えづらく、完全成果主義の会社でないと、管理者側は不安に思う場合があります。

また、「今話せるのかどうか」が分かりづらいので、集中して作業を進めたいときや、少しだけ離席した間にハドルミーティングが開始されてしまった、ということが起こる可能性もあります。スムーズにハドルミーティングを利用するには、事前にチャットを送るなどの準備が必要です。

音質

基本的にコミュニケーションに問題はない程度の音質ですが、マイク品質など利用者の環境に依存するため、人によっては聞き取りづらいなどがあるかもしれません。

料金体系

ハドルミーティングはSlack有料プランユーザー向けに提供されています。有料プランの内容についてはSlack公式サイトをご確認ください。

ただし、Slackハドルミーティングを開始するユーザーが有料プランユーザーであれば、同じワークスペース内のゲストユーザーや、Slackコネクトでワークスペースに参加している外部ユーザーもSlackハドルミーティングに参加できます。

まとめ

ハドルミーティングは、テキストメッセージとWeb会議の中間に位置づけられるコミュニケーションを目的として作られた、音声ミーティング機能です。

リモートワークでの課題とされがちなコミュニケーション不足や、それによるテレワーカーの孤独感を解消する手段のひとつとして、ハドルミーティングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。