3部構成でご紹介しているポモドーロテクニックですが、第二弾のこの記事では、ポモドーロテクニックの失敗談と共に成功談をご紹介します。
- ポモドーロテクニックとは
- ポモドーロテクニックはテレワークの方が成功しやすい
- キッチンタイマーの代わりにー「Focus Time」の使い方
オフィス勤務での失敗
筆者はオフィス勤務の時にポモドーロテクニックを取り入れようと何回かチャレンジしましたが、結局うまく使いこなせませんでした。
失敗した原因
失敗した一番の理由は外的要因による中断とその対応方法です。ほとんどが以下のパターンの繰り返しでした。
業務的に自身がハブ的な役割をしている場合、質問や相談、確認、報告のため、いろいろな人から直接もしくはチャットで話しかけられる。
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横やりの数が大きくなって、ひとりひとりに後でまとめて対応するほうが時間をとられる、と考えていた。
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話しかけられたら即座に対応し、ポモドーロは無効となり再度やり直し。
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ポモドーロテクニックがうまく機能しない。
- 内的要因で起こる中断:集中できず、立ち上がったり、飲食したり、電話したりする。
- 外的要因で起こる中断:一緒に仕事している人から話しかけられたり、メールや電話の着信音が鳴ったりすることによる。
- システマティックな中断:1日の最初に今日やると決めたタスクの他に、緊急なタスクのためのポモドーロを追加しておく。
Francesco Cirillo氏は、外的中断の対応について以下のようにアドバイスしています。彼の経験上、すぐに対応すべき緊急事態はそうそう起こらない、だそうです。
- 電話は留守番電話に対応させる
- メールの着信音を消す
- 話しかけてきた人に、丁寧に今は忙しいので中断できないと伝える
やっておけば良かった事
今思えば、対応方法をもっと試してみれば良かったと反省しきりです。例えば、
- ポモドーロテクニックを使って仕事をしている事を関係者に宣言する
- 貴重な時間を中断するほど緊急な用件なのか冷静に判断する
- 席まで来た人に、ひと目でポモドーロ中なのが分かるようにしておく
- チャットのステータスにポモドーロ中と表明しておく
- 話しかけられた内容と対応を記録・分析し、システマティックな対応方法を考える。
(Francesco Cirillo氏も書籍の中で、ポモドーロ中の中断を明確に可視化するよう書いています。)
テレワークでの成功
テレワークを開始してから自宅で作業するようになり、社内勤務時にポモドーロが上手く機能しなかった原因となる事柄が少なくなりました。その結果、ポモドーロテクニックが驚くほど上手くマッチするようになりました。
成功した理由
- 周りに人がいない → 外的要因による中断がほぼ無くなる
- 社内勤務時よりミーティングの数が減らせる → 集中して作業が継続できる
- ポモドーロ終了の音量をコントロールできる → 集中していてもポモドーロ終了に気がつく
- 自宅だと5分・15分休憩の間にやる事が多種多様(身支度、家事、ストレッチ・筋トレ、花の水やり、などなど) → 気分転換になり作業に飽きずに継続できる
さらに良い結果
- 作業に没頭できる事やキッチンタイマーの音による刺激、休憩中の気分転換で、内的要因による中断(集中力の欠如など)が減る。
- ポモドーロテクニックが上手く機能するようになると、ノイズが減り、余計な事を考えず、さらにタスクに集中しやすくなる。
- タスクだけに集中できるようになることで、1日の終わりに完了したポモドーロと成果物をふりかえる習慣ができる。
- 作業中に同じ姿勢が25分以上続くことがないので、肩こりなどの体の不調が減る。
まとめ
ご紹介したように、テレワークとポモドーロの相性はとても良いと思います。ただ、ポモドーロテクニックがオフィスやチーム内で必ずしも機能しないわけではありません。また、テレワークといってもサテライトオフィスで同僚と仕事をする場合や、自宅に家族がいる場合は、中断が増える可能性が高いです。その際は、Francesco Cirillo氏の書籍にある対応策を試してみましょう。
The Pomodoro Technique: The Acclaimed Time-Management System That Has Transformed How We Work (English Edition)
著者 Francesco Cirillo