五月病の心配無用!テレワークでも新入社員が伸びる方法とは?

ゴールデンウィークのような大型連休が明けた後に、学校や会社に行きたくなくなる症状を「五月病」と言います。

実は、コロナ禍でテレワークを導入した企業でも、新しい就労環境に置かれた方が五月病と似たような症状を訴えるといったケースが多く見られます。

とくに新入社員がテレワークでのスタートとなった企業では、オフィスで直接対面する以上に、五月病やうつ病といったメンタルヘルスの不調に注意が必要です。

結論を言うと、テレワークで新入社員を迎えるにあたっては、いつでも相談できる雰囲気・環境を提供することが重要となります。

今回はテレワークで新入社員を迎えるにあたって不安を感じている方に、注意すべき課題とその解決方法を紹介します。

新入社員をテレワークで迎えることの課題

新入社員をテレワークで迎えることになれば、直接対面して指導や指示をする必要がないため、コスト面ではメリットがあります。一方で、オンラインでのコミュニケーションとなると、以下に挙げるような課題への対処や工夫が必要となります。

業務内容を説明しづらい

テレワークで業務内容を説明することの難しさに直面している企業は多いのではないでしょうか。

直接対面して業務内容を説明する場合、新入社員が発する言葉そのものに限らず、話し方や身振り手振りで相手の反応を感じやすく、必要に応じて柔軟にリアクションをすることができます。

しかし、テレワークではチャットやメールなどテキストでの説明がメインです。直接対面よりも業務内容を説明することが難しく、伝わりにくくなります。また、業務内容を説明するたびにWeb会議を行う時間もないため、相手の理解度を把握できないまま業務が進んでしまうことも少なくありません。

チーム内で理解度のばらつきがあると業務に支障をきたすのみならず、チーム全体がストレスを抱えてしまう原因となります。

チームの雰囲気が分からない

チームの雰囲気がわからないということも、新入社員をテレワークで迎えることになった企業が抱える課題のひとつです。

直接対面であれば、先輩同士の会話を何となく聞いたり、気軽に雑談をしたりすることで、新入社員は相手の性格や役割を把握することができます。

一方、テレワークではコミュニケーション手段がテキストメインとなるため、実際にオフィスに出勤して仲間と会話するよりも、チームの雰囲気を把握することが難しくなります。

テレワークでも気軽に雑談ができる環境ができていないと、新人社員は先輩との信頼関係を構築できず、結果的に孤独感を覚えてしまうことになりかねません。

Web会議にストレスを感じさせてしまう

Web会議は、直接対面して行なう会議よりもストレスを感じやすいものです。

人はコミュニケーションを取るときに、受け取る情報の90%以上を、相手のジェスチャーや表情、目線、声のトーン、話す速さなどノンバーバル(非言語)に頼っていると言われています。

Web会議では胸から上のバストアップしか映らず、直接対面よりもノンバーバル情報が読み取りづらくなります。

これが思わぬ誤解や衝突を生み、Web会議に疲れてしまった新入社員が五月病を誘発する事態を引き起こしてしまうのです。

テレワークの課題を解決するためのポイント

新入社員をテレワークで迎える課題の解決方法を紹介します。

ストレスを感じにくいコミュニケーション環境を用意する|ポイント①

十分な信頼関係が築けていない相手とのテキストだけのコミュニケーションは、思わぬ誤解や衝突が生まれやすく、精神的なストレスの原因となります。

企業側のメールやチャットのルールにもよりますが、可能であれば積極的に絵文字やスタンプを使いましょう。テキストでは十分に伝わらない気持ちが補完され、コミュニケーションにライトな雰囲気や柔らかさが出ます。

Web会議でも積極的に雑談を取り入れ、「自分はこの場で何を話しても安心だ」という環境を作ることも大切です。

たとえば、雑談の時間に上司の方から「テレワークって辛いよね」と自己開示をしてみましょう。新人社員も心を開いて、積極的に話してくれるようになるはずです。

ただし、長時間Webカメラで撮影しながらの会議は精神的なストレスを感じるため、なるべくカメラは短時間にとどめるようにすると良いでしょう。

相談しやすい雰囲気をつくる|ポイント②

テレワークが上手くいっていない企業にありがちなパターンは、上司から部下への一方的なコミュニケーションです。

たとえば、課題を渡して「分からないことがあったら何でも聞いてね」とだけ言って、相手から反応があるまで放置しているようでは、新人社員からは一向に質問されません。

テレワークが上手くいっている企業に共通することは、上司から部下への積極的な「声かけ」です。

ポイント①でも触れたように、「自分はこの場で何を話しても安心だ」という相談しやすい雰囲気を作ることが、新入社員の孤立化を防ぎ、上司との信頼関係の構築に繋がります。

したがって、課題を渡した後は上司の方から「どこまでわかった?」と積極的に声をかけ、部下と一緒に考え、行動することが大切です。

まとめ

テレワークで新入社員を迎えることは、直接対面で迎えるよりも多くの課題があります。

それら多くの課題を解決するためには、チーム内での「コミュニケーション環境の整備」と「相談しやすい雰囲気づくり」が肝になります。

テレワークでは直接対面よりも、感情を共有するコミュニケーションが希薄になりがちだからこそ、本記事で紹介したような絵文字・スタンプの積極的な使用、上司からの積極的な声かけなど、新入社員に対するきめ細やかなフォローを行いましょう。