テレワークの導入効果はどのように評価するべき?評価項目まとめ

この記事では、テレワークの導入効果をどのように評価するべきなのか、その評価項目の例についてご紹介します。

テレワークとは

テレワークとは、時間や場所にとらわれない働き方のことです。

情報通信技術(ICT : Internet Communication Technology)の発展によりインターネットを介して地理的に遠くの人と働くことが可能になり、オフィスの外(自宅やカフェ、サテライトオフィスなど)で働いたり、国外の仲間と働いたり、従来の働き方と違う様々な就業形態が可能になりつつあります。

テレワークツールの選定や導入における課題など、テレワーク導入にまつわる様々なTipsについて知りたい方はこちらのページをご覧ください。

 

評価することの重要性

テレワーク制度に限りませんが、企業において新しい制度を導入する際は、その制度を導入することで何がどのように変化したのかを測定・評価することが非常に重要です。

経営判断

当たり前ですが、新しい制度の導入には金銭的なコスト・人的なコストがかかります。テレワーク制度を導入したことによるメリットが、このコストに対して十分価値の大きいものなのかどうか評価する必要があります。テレワーク制度のような全社的な取り組みの場合、まず初めに試験導入することが考えられますが、事前に評価指標を定めておくことにより、その後導入を拡大する際の判断材料となります。

テレワークに懐疑的な社員に対するトレーニング

テレワーク制度の導入は社員同士のコミュニケーションにおいて大きな変化であり、この変化に対する不安を持つ社員は必ずいます。テレワークの導入に関しては、ある程度トップダウンで制度の定着を図ることが想定されますが、制度に懐疑的な社員がいると制度を普及させる足かせとなります。特に部下のいるマネジャーについては、部下がテレワークをすることに対して不安が大きいことがあります。制度の確実な普及のために、導入効果を継続的に測定し、それを目に見える形で社員にフィードバックすることによって社員の不安を取り除くことを続けていくことが重要です。

テレワーク導入効果の評価項目

定量的評価

コストや時間など、数として表して評価することを定量的評価といいます。これらの評価項目についてすべて手動でデータを集めると大変な労力です。テレワーク導入以前からデータを自動収集するシステム・ツールなどを使っているとよいですが、そうでない場合はテレワーク導入の際に同時に導入することを検討してもよいでしょう。

カテゴリ項目
顧客対応顧客対応回数・時間
顧客訪問回数・時間
新規契約獲得数
顧客維持件数
業務効率伝票等の処理件数
企画書・報告書の作成件数・時間
データ処理数・処理時間
問合せの処理数・処理時間
プログラムの作成件数・時間
バグの発生件数
長時間労働所定外労働時間数
オフィスコストオフィス面積
オフィス賃貸料
オフィス付随費用
紙の消費量
電気代
コピー費用
オフィス改修コスト
移動コスト移動時間
移動交通費(通勤、出張等)
ICTコストPC・タブレット等情報機器コスト
ネットワークコスト
クラウド等各種サービス費
ICT保守・運用コスト
人材確保・育成コスト新規採用の応募者数・質
離職者数

定性的評価

定量的評価と違い、数に表しづらいものを定性的評価といいます。これらは社員に対するアンケートなどで評価します。

カテゴリ項目
業務プロセス情報共有度
仕事の質
生産性
顧客サービス顧客の満足度
コミュニケーション上司・部下・社内関係各所とのコミュニケーション
会議の質
ICTツールツールに対する満足度(ユーザビリティ)
業務評価評価に対する被評価者の満足度
働き方の質仕事に対する満足度
通勤疲労度
働き方に対する満足度
生活の質私生活の満足度(家族との団らん、住居、趣味、地域活動等)

まとめ

この記事では、テレワークの導入効果がなぜ重要なのか、またどのような項目について評価すべきなのかについてまとめました。

参考