育児や介護、趣味のため…様々な理由から、家で仕事をするスタイルが以前に比べて増えつつあります。勤めている会社でテレワーク 制度が導入されたた人、翻訳業で独立して家で働く人、様々な働き方があります。
さて、皆さんはこのような「家で働くこと」を何と呼んでいますか?
「在宅ワーク」?「内職」?「在宅勤務」?
実はそれぞれ、意味が異なることをご存じでしょうか。こちらの記事では、特に「在宅ワーク」と「在宅勤務」の意味の違いについて・使われ方の違いについてご紹介します。
在宅ワーク・在宅勤務、意味の違い
とても似ている2つの言葉ですが、2019年現在、省庁ではきっちり使い分けられています。簡単にいうと、
- 自営業・フリーランスの場合→「在宅ワーク」
- 企業に勤めている場合→「在宅勤務」
在宅ワークは自営型テレワークであると定義されています(厚生労働省 Home Workers Web)。一方、在宅勤務は、モバイルワーク・サテライトオフィス勤務と並ぶ雇用型テレワークの一種と定義されています(総務省 テレワークの意義)
在宅ワークについては、仕事をする場所は自宅に限定されずカフェやコワーキングスペースを利用するケースも総じて在宅ワークと呼ぶようです。
「自営型テレワーク(在宅ワーク)」とは、企業などから委託を受けパソコンを始めとする情報機器とインターネットを中心とする通信技術を活用し、主に自宅または自宅に準じた自ら選択した場所(カフェやコワーキングスペース等)で成果物の作成やサービスの提供を行う働き方を指します。
自営型テレワーカー(在宅ワーカー)は、会社や団体などに所属しない個人事業主です。
会社員とは次のような点で違います。
- 雇用保険の被保険者ではない
- 確定申告を行う義務がある
- 通常、国民年金・国民健康保険に加入する
在宅ワークと内職(家内労働)の違いについて、厚生労働省Home Workers Webでは次のように説明しています。
家内労働:物品の製造・加工を行うもので、情報通信機器を必ずしも必要としない。家内労働法によって最低工賃の設定や安全衛生措置の内容などが定められている。
在宅ワーク:法的な規制はないものの「自営型テレワークの適正な実施のためのガイドライン」において、関係者が契約締結するに当たって守るべき事項が示されている。在宅ワークは、専門性が高い業務の中には単価の高いものもあり、スキルの向上や複数の異なる仕事を手掛けることで収入アップにつながる可能性もある。
より多く使われているのは?
結論から言うと、在宅勤務に比べ、在宅ワークの方が多く使われています。
Google Trendsを使い、過去5年間でどちらの言葉がより検索されているのか調べました。これを見ると、過去5年の間に、どちらの言葉も検索数が徐々に伸びてきているのがわかりますが、在宅勤務に比べて在宅ワークのほうが約5倍検索数が多いことがわかります。近年、国の方針転換により副業解禁となる企業が増えつつあることも影響しているかもしれません。
どこで使われているのか?
また、検索されている地域についてもみてみると、在宅ワーク日本全国で幅広く検索されているのに対し、在宅勤務は都市部で集中的に検索されていることがわかりました。在宅ワークは個人事業主となり企業に所属する必要がないため、どこでも仕事をすることが可能です。そのため、全国的に在宅ワークに興味を持っている人が多いのではないでしょうか。一方、在宅勤務は企業に雇用されることが前提ですので、企業の集中する都市部で使われることが多いようです。
まとめ
この記事では、在宅勤務と在宅ワークの言葉の意味・使われ方の違いについてご紹介しましたが、皆さんご存じでしたか?政府の推し進める働き方改革により、様々な働き方が登場しています。シゴトバでは今後も、働き方の多様性に注目していきたいと思います。
- 企業に勤めている場合→「在宅勤務」
- 自営業・フリーランスの場合→「在宅ワーク」
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