【海外リモートワーク事情】リモートワークレポート:2030年までにオフィスはなくなる?【Zapier】

本投稿はアメリカのRPAサービスのスタートアップ Zapier のブログ「Zapier Blog」の投稿、「The Remote Work Report by Zapier – Will the office be obsolete by 2030? Knowledge workers think so.」を許可を得て翻訳したものです。

アメリカのリモートワーク事情についての興味深いレポートです。


リモートワークはもはやニッチではなく、どこにでもあります。コーヒーショップによく行く人ならば、誰でも知っていることです。

現時点で、あらゆる規模の会社がリモートワークポリシーを持っています。多くの先進的な企業は、物理的なオフィスを持たずに、何百もの、ときには何千もの従業員が世界の隅々で完全に分散した状態で働いています。(訳注:例えば、ソースコードレポジトリを提供するGitLabは800人以上の従業員が全世界でリモートワークで働いています。)

この拡大傾向をより深く掘り下げるために、Zapier では最近、880人以上のアメリカのナレッジワーカーを対象にThe Harris Poll(※訳注 アメリカの調査会社)にオンライン調査を依頼し、リモートで働きたい人々の欲求の中心に何があるのか、またそれがどのように私たちの働き方を形作っているのかを明らかにしました。

みんなリモートで働きたがっている

約3/4のナレッジワーカーが、リモートでの作業を許可していない仕事をやめようとしている。

才能ある人々を惹きつけ、引き止めたいと考えている企業は、リモートワークポリシーについて考える必要があります。アメリカのナレッジワーカーの95%はリモートで働きたいと思っていて、74%はリモートワークをするために仕事を辞めようとしています。

ほぼ全てのアメリカの知識労働者はリモートで働きたいと考えている

  • アメリカのナレッジワーカーの31%は、会社が許可していないために現在リモートワークをしていない。
  • ナレッジワーカーの26%は、リモートワークや自由な勤務スケジュールを提供されなかったことが原因で会社を辞めたことがある。
  • リモートワーク は非常に望ましい福利厚生である。ほぼ5人に3人のナレッジワーカー(57%)は、リモートワークというオプションは、雇用主から提供されると最も好まれる福利厚生の1つであると述べている。
    これは、毎日の無料ランチ(42%)と無制限の休暇時間(39%)を超える。卓球やテーブルサッカーなどのレクリエーション活動に言及しているのは1/4(25%)だけ。
  • ミレニアル世代のナレッジワーカーのほぼ1/3(31%)、ジェネレーションXの1/4以上(27%)がフルリモート(訳注:常にリモートワーク )で働いている。ベビーブーマーではわずか11%がフルリモートで働いています。
訳注

ミレニアル世代:1981年〜1996年生まれ(23歳〜38歳)

ジェネレーションX:1960年〜1980年代生まれ(39歳〜59歳)

ベビーブーマー:1946年〜1964年生まれ(55歳〜73歳)

※年齢は2019年時点のものです。

なぜ、人々はリモートワーク をしたいのか?

お金の節約と、家族と過ごす時間のため。

リモートワークをしたい理由 TOP10

在宅勤務を、お金を節約しながら愛する人と時間を過ごす方法として考えるのは驚くことではありません。多くの人々にとって、気候変動もまた一つの要因です。人々が自宅で仕事をしたいもっとも一般的な理由は、次の通りです。

  1. お金を節約したい … 48%
  2. どこからでも働きたい … 47%
  3. 家族とより多くの時間を過ごしたい … 44%
  4. 家だとより生産性が上がる … 35%
  5. 精神衛生上、よりよい … 29%
  6. より、環境持続性が高い … 23%
  7. ペットとより多くの時間を過ごしたい … 18%
  8. より家賃の安いところに引っ越したい … 16%
  9. 家族をはじめるときより楽 … 16%
  10. 年老いた両親の介護 … 16%

リモートワークは、生産性の高い働き方である

ナレッジワーカーは、自宅で最も多くの仕事をこなせると述べている。

家は、生産性の高い場所です。ナレッジワーカーの42%は、自宅で仕事をする方が生産性が高いと考えています。これに対して、オフィスでより多くの仕事をこなせると感じているのは1/3未満(32%)です。

知識労働者の42%が、家で働いているときが最も生産性が高いと言う

  • ベビーブーマーの52%は、ミレニアル世代の38%とは対照的に、家が最も生産性の高い場所だと答えている。それでも、ミレニアル世代の31%とは対照的に、ベビーブーマーの11%のみがリモートでフルタイムで働いています。
  • コワーキングスペースでほとんどの仕事をこなせると感じているナレッジワーカーはわずか11%。
  • 女性は、男性よりも自宅で仕事をするときの方が生産的であると言う傾向がある(女性:50%に対して男性:37%)。一方、男性は、オフィスでの生産性が高いと言う傾向がある(男性:35%に対して女性:27%)。

  • フルリモートのナレッジワーカーは、オフィスワーカーと比べると、毎日平均して有意義な仕事(つまり、意義と目的を持つ仕事)により多くの時間を費やしている。有意義な仕事をしている時間は、リモートワーカー:6.2時間、オフィスワーカー:5.7時間)

リモートワークにおけるジェンダーの格差はあるか?

女性は男性よりもリモートワークを重視しているものの、機会が少ない。

女性のナレッジワーカーの62%は、男性のナレッジワーカーのわずか53%とは対照的に、リモートワークは、雇用主に提供することを最も望む福利厚生の1つであると述べています。しかも、性別による大きな格差があります。女性のナレッジワーカーの40%は、会社で許可されていないためリモートワークをしていないと言っているのに対し、同じことを言っている男性は25%しか同じことを言っていません。

リモートワークのジェンダー差

  • 女性のナレッジワーカーは、会社がフレックス勤務を提供しないことが原因で仕事を辞めたという割合が、男性よりも高い(女性:24%、男性:17%)。

  • 女性の方が男性に比べ、自宅で仕事をするときに最も生産性が高いと言う傾向がある(女性:50%、男性:37%)。

  • 男性のナレッジワーカーの3分の1以上(35%)は、女性のナレッジワーカーの4分の1(27%)に比べて、オフィスで最も生産性が高いと答えた。

  • 一方、男性のナレッジワーカーは、女性のナレッジワーカーの2倍以上、就業時間中に仮眠をとったと答えた (男性:24%、女性:11%)。

オフィスは時代遅れだと思われている

2/3のナレッジワーカーは、2030年までにオフィスは消えると考えている。

オフィスの終焉は近いー少なことも、それがナレッジワーカーが考えていることです。ナレッジワーカーの3人に2人(66%)は、2030年までに従来のオフィス環境はほぼ全ての役職で廃止されると考えています。

2/3の知識労働者が2030年までにオフィスがなくなると考えている

ナレッジワーカーの中での見解は:

  • ミレニアル世代の4人に3人(71%)、ジェネレーションXの61%が、ほとんどの役職でリモートワーク勤務になると考えている。
  • フルタイムのリモートワーカーの75%が、2030年までに従来のオフィスが廃止されると信じている。(オフィスワーカーの63%も同様に考えている。)

  • 18歳未満の子供をもつ親にとって、フレックス勤務・リモートワークは雇用主が提供する福利厚生の人気2トップ。親の56%はリモートで働くオプションを望んでおり、69%はフレックス勤務を望んでいる。

  • フレックス勤務かつ/またはリモートワークは、障害を持つナレッジワーカーにとって最も望ましい福利厚生であり、80%が雇用者に最も提供してもらいたい福利厚生であると答えている。

  • ナレッジワーカーにとって、自宅(42%)は、オフィス(32%)と比べて仕事をするときに最も生産的だと考えられている。

  • ナレッジワーカーの4人に1人は、通勤が仕事の中で最もストレスであると感じている。

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