IT導入補助金を活用してテレワークツールを導入しよう!

国が推進する働き方改革により、大企業のみならず中小企業や小規模事業者にも、業務効率化や生産性向上を目的としたテレワーク導入やITツールの導入の輪が広がりつつあります。

 

厚労省では、2018年よりIT導入支援事業の一環として「IT導入補助金」事業が実施されています。

 

今回はIT導入補助金の概要、および補助金を申請するための要件、申請方法を解説していきます。

 

IT導入補助金とは

 

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する際の経費の一部を補助する支援事業です。

 

業務効率化や生産性向上を図りたい企業が、それぞれに抱えている環境整備や経営課題の需要にあったITツールを導入することで、経営力の向上・強化を図ることを目的としています。

 

IT導入補助金制度の概要

 

2019年度のIT補助金制度の概要は以下の通りです。

 

補助対象者

 

中小企業、小規模事業者(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等)が対象です。

 

たとえば、製造業、建設業、運輸業であれば、資本金の額または出資の総額が3億円以下の会社、または常時使用する従業員の数が300人以下の会社および個人事業主が含まれます。

 

詳しくはIT導入補助金の交付規程をご確認ください。

 

https://www.it-hojo.jp/h30/doc/pdf/h30_application_rules.pdf

 

 

補助金の上限・下限・補助率

 

上限250万円
下限40万円
補助率1/2

 

2018年度は上限50万円、下限15万円、補助率は1/2でした。2019年度は上限、下限ともに大幅に引き上げられています。

 

補助対象のITツール

 

IT導入補助金のホームページに登録、公開予定のITツールが対象です。PCやタブレット等のハードウェアは補助対象外となっています。

 

補助対象ITツールの例

 

  • 日々の経理を効率化する会計ソフト
  • 顧客情報等を一元管理するクラウドシステム
  • 職員間のコミュニケーション・システム
  • 飲食店のセルフオーダーシステム

 

以上のようなITツールのソフトウエア費、導入関連費等が含まれます。

 

募集期間

 

一次公募、二次公募の交付申請~実績報告までのスケジュールは次の通りです。

 

※2019年8月時点

 

・一次公募

 

交付申請期間終了
交付決定日終了
事業実施期間~2019年12月24日(火)
事業実績報告期間2019年8月13日(火)11:00~2019年12月24日(火)17:00<予定>まで

 

・二次公募

 

交付申請期間2019年7月17日(水)11:00~2019年8月23日(金)17:00まで<予定>
交付決定日2019年9月6日(金)<予定>
事業実施期間交付決定日以降~2020年1月31日(金)<予定>
事業実績報告期間交付決定日以降~2020年1月31日(金)17:00まで<予定>

 

 

最新情報は以下のサイトでご確認ください。

 

https://www.it-hojo.jp/schedule/

 

IT導入補助金の要件

 

IT導入補助金を受け取るためには、次の要件を満たす必要があります。

 

  • 中小企業・小規模事業者である(みなし大企業でない)
  • IT導入補助金の対象ITツールを導入する
  • 補助事業を実施することによって生産性が向上する旨の数値目標を作成する
  • IT導入支援事業者が事務局へインターネット経由で代理申請を行う
  • ITツール導入による生産性の向上(売上、原価、従業員数、就業時間)の実績を報告する

 

IT導入支援事業者とは、IT導入補助金支援事業に登録されたITベンダーや事業者のことです。中小企業・小規模事業者にITツールの提供や補助金の代理申請などのサポートを行います。

 

IT導入補助金の申請方法

 

あらかじめIT導入補助金の事業を理解したうえで、申請から補助金が交付されるまでの流れは以下の通りです。

 

STEP1:事前準備

 

まずは自社の業種や事業規模、経営課題に沿って、IT導入支援事業者と導入したいITツールを選定します。

 

選定には「IT導入支援事業者・ITツール検索」が役立ちます。

 

IT導入支援事業者・ITツール検索

 

https://portal.it-hojo.jp/h30/search/

 

STEP2:交付申請

 

IT導入補助金支援事業の公式ホームページより交付申請手続きを行い、「申請マイページ」を開設します。

 

中小企業・小規模事業者は、自社の抱える課題に適したITツールを提供するIT導入支援事業者を公式ホームページから検索し、IT導入支援事業者と相談しつつ、申請などの手続を進めます。

 

STEP3:ITツールの発注・契約・支払い等

 

交付申請後、審査に通過して補助金の交付が決定したら、ITツールを発注、契約して代金を支払います。

 

STEP4:事業実績報告

 

「申請マイページ」からITツール導入による生産性の向上に関する情報、およびITツールの発注・契約、納品、支払い等を行ったことがわかる証憑の添付を行い、事業実績報告を作成します。

 

報告書作成後はIT導入支援事業者が内容の確認、必要情報の入力を行い、中小企業・小規模事業者が提出の手続きを行います。

 

STEP5:補助金交付手続き

 

補助金額が確定すると、「申請マイページ」で補助額を確認、確定後に補助金が交付されます。

 

また、支援事業終了後5年間は、生産性向上に関する情報・実績を報告する必要があります。

 

まとめ

 

IT導入補助金の概要および交付申請から補助金交付までの要件や流れをご紹介しました。

 

業務効率や生産性の向上のためにITツールの導入を検討するのが、今回初めてという事業者の方も少なくないでしょう。

 

ITツールの選定や利用方法はもちろん、支援事業への申請や無事に補助金が交付されるかどうか不安に感じることがあるかもしれません。

 

ITツールによる経営力の向上および、補助金交付を実現するためには、IT支援事業者の連携がポイントとなります。

 

支援事業の窓口やIT支援事業者のサポートを受けながら、自社の課題や経営改善のニーズに合ったITツールを選定しましょう。